マンション総会の招集や決議のやり方は、区分所有法に細かく定められています。2026年に施行予定とされる区分所有法の改正報道(2026年施行 区分所有法改正でマンション総会はどう変わるか)を受けて、改正の議論を理解する前提として、まずは現行法における集会(総会)の招集手続・決議要件・議決権行使のルールを体系的に確認しました。

この記事では、招集権者と招集請求の要件、招集通知の期間や内容、決議の原則的要件、書面・代理人・電磁的方法による議決権行使、議事録の作成までを、条文への直リンクとともに整理します。管理組合の役員、不動産事業者、士業の実務確認用としてお使いいただけます。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。マンション管理は規約による別段の定めが多く認められており、各管理組合の規約や標準管理規約の取扱いによって運用が変わります。具体的な総会運営の可否や手続の有効性については、最終判断の前に必ず一次情報(e-Gov掲載の条文)および弁護士・マンション管理士などの専門家にご確認ください。

集会(総会)の招集権者と招集請求

集会は原則として管理者が招集します。区分所有法第34条では、管理者が少なくとも毎年1回は集会を招集しなければならないと定められています。

区分所有者からの招集請求

区分所有者の5分の1以上であって、議決権の5分の1以上を有する者は、会議の目的たる事項を示して管理者に集会の招集を請求できます。この定数は規約で減ずることができます(第34条)。

管理者が応じない場合・管理者がいない場合

区分所有者からの招集請求があったにもかかわらず、管理者が2週間以内に、請求の日から4週間以内の日を会日とする集会の招集通知を発しないときは、請求した区分所有者自身が集会を招集できます。また、管理者がない場合は、5分の1以上かつ議決権の5分の1以上を有する区分所有者が直接、集会を招集できます(第34条)。

招集通知の期間・内容・方法

区分所有法第35条により、招集通知は会日より少なくとも1週間前に発しなければなりません。この期間は規約で伸長することができます。

通知内容

通知では、会議の目的たる事項および議案の要領を示す必要があります(第35条)。

通知の宛先と到達

通知は各区分所有者(議決権を有しない者を除く)に対して発します。区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知している場合はその場所に、通知がない場合は専有部分が所在する場所にあてて通知します。この場合、通常到達すべき時に到達したものとみなされます。建物内に住所を有する区分所有者や、通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者については、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所への掲示によって通知することも認められ、掲示時点で到達したものとみなされます(第35条)。

専有部分が共有の場合

専有部分が数人の共有に属するときは、区分所有法第40条により定められた議決権を行使すべき者に通知すれば足り、その者がいない場合は共有者の一人に通知します(第35条)。

占有者への掲示

区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者(賃借人など)が会議の目的事項について利害関係を有する場合、招集者は招集通知発出後遅滞なく、集会の日時、場所、会議の目的事項、議案の要領を建物内の見やすい場所に掲示しなければなりません(区分所有法第44条)。

招集手続の省略

区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ずに集会を開くことができます(区分所有法第36条)。

決議要件と議決権行使の方法

原則的な決議要件

区分所有法第39条では、集会の議事は、法律または規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者(議決権を有しない者を除く)およびその議決権の各過半数で決すると定められています。

議決権の割合

各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、専有部分の床面積の割合(第38条に定める第14条の割合)によります。

書面・代理人による行使

区分所有者は、書面または代理人によっても議決権を行使することができます。書面または代理人によって議決権を行使した区分所有者の数は出席した区分所有者の数に、当該議決権の数は出席した区分所有者の議決権の数に、それぞれ算入されます(第39条)。

電磁的方法による行使

規約または集会の決議により、書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によって議決権を行使することも可能です。この場合、電磁的方法による議決権の行使は書面による議決権の行使とみなされます(第39条)。

専有部分が共有の場合の議決権行使者

専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもって、議決権を行使すべき者一人を定めなければなりません(第40条)。

集会を開かない決議(書面・電磁的方法による決議)

区分所有法第45条では、集会において決議をすべき場合に、区分所有者全員の承諾があるときは、書面または電磁的方法による決議をすることができると定められています。電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによる必要があります。

また、集会において決議すべきものとされた事項について、区分所有者全員の書面または電磁的方法による合意があった場合は、書面または電磁的方法による決議があったものとみなされます。これらの決議は、集会の決議と同一の効力を有します(第45条)。

占有者の意見陳述権

区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者(賃借人など)は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができます。ただし議決権は有しません(区分所有法第44条)。

議事録の作成

区分所有法第42条により、議長は集会の議事について、書面または電磁的記録により議事録を作成しなければなりません。議事録には、議事の経過の要領およびその結果を記載または記録します。

書面で作成された議事録には、議長および集会に出席した区分所有者の2人が署名しなければなりません。電磁的記録で作成される場合は、法務省令で定める署名に代わる措置を執る必要があります(第42条)。

規約と標準管理規約の確認も欠かせません

ここまで見てきたとおり、区分所有法は招集請求の定数(第34条)、招集通知期間(第35条)、議決権の割合(第38条)など、規約で別段の定めを設けられる事項を多く認めています。実務では、国土交通省の標準管理規約を踏まえつつ、自管理組合の規約を確認しながら運用することが重要です。

条文の原文も、その場で確認できます

本記事で参照した区分所有法の条文や標準管理規約は、ことのりで質問するだけでまとめて確認できます。総会運営の根拠条文を実務メモにする前に、ぜひ原文に当たってみてください。

区分所有法の集会と決議をことのりで調べる

よくある質問

招集通知は何日前までに出せばよいですか。

会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項および議案の要領を示して各区分所有者に発する必要があります。この期間は規約で伸長することができます(区分所有法第35条)。

総会を開かずに決議することはできますか。

区分所有者全員の承諾があるときは、書面または電磁的方法による決議をすることができます。また、集会で決議すべき事項について区分所有者全員の書面または電磁的方法による合意があった場合は、書面または電磁的方法による決議があったものとみなされ、集会の決議と同一の効力を有します(区分所有法第45条)。

区分所有者が直接、集会を招集できるのはどんな場合ですか。

管理者がいない場合は、区分所有者の5分の1以上かつ議決権の5分の1以上を有する者が集会を招集できます。また、管理者がいても、招集請求に対して2週間以内に、請求の日から4週間以内の日を会日とする招集通知を発しないときは、請求した区分所有者が招集できます。なお、5分の1という定数は規約で減ずることができます(区分所有法第34条)。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。