健康食品やサプリメントを扱う事業者は、食品衛生法上、原則として営業所所在地の都道府県知事等への営業届出が必要で、指定成分等含有食品を扱う場合はさらに健康被害情報の報告義務が課されます。厚生労働省の食品衛生法施行5年後検討会で、サプリメント(錠剤・カプセル等)製造時の届出必須化や健康被害情報の報告義務化を含む対応策がまとめられたと報じられており(Google Newsの関連記事)、健康食品事業者の届出・報告義務の枠組みが改めて注目されています。
そこで、現行の食品衛生法における営業届出・営業許可制度と、指定成分等含有食品にかかる健康被害情報の報告義務について、条文と一次情報で確認しました。本記事では、届出と許可の違い、届出対象外となる業態、報告すべき情報の内容と提出先までを整理します。
本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。食品衛生法や関連省令は改正が続いており、業種の該当性や届出・許可の判断は施設を管轄する保健所によって取扱いが異なる場合があります。最終判断は一次情報と専門家(管轄保健所・行政書士等)にご確認ください。
営業届出制度:原則すべての食品営業者が対象
食品衛生法第57条第1項は、営業(許可制の対象となる第54条の営業、公衆衛生に与える影響が少ない政令で定める営業、食鳥処理業を除く)を営もうとする者は、あらかじめ営業所の名称・所在地その他の事項を都道府県知事に届け出なければならないと規定しています。健康食品の製造・加工業者は、原則としてこの届出義務の対象となります。
届出の対象外となる営業
食品衛生法施行令第35条の2は、届出対象外となる「公衆衛生に与える影響が少ない営業」を次のとおり定めています。
- 食品または添加物の輸入をする営業
- 食品または添加物の貯蔵のみをし、または運搬のみをする営業(食品の冷凍または冷蔵業を除く)
- 容器包装に入れられ、または容器包装で包まれた食品または添加物のうち、冷凍・冷蔵によらない方法で保存しても腐敗等による衛生上の危害の発生のおそれがないものの販売営業
- 器具または容器包装の製造、輸入、または販売をする営業
健康食品の「製造・加工」はこれらのいずれにも該当しないため、原則として届出が必要です。
営業許可が必要になる場合
公衆衛生への影響が大きい業種は、食品衛生法第54条により都道府県知事等の営業許可が必要です。健康食品でも、製造する製品の内容によっては届出ではなく許可対象業種に該当する場合があります。平成30年の食品衛生法改正で営業許可・届出制度が見直され、届出対象となる営業の範囲が明確化されました。自社の事業内容が許可対象か届出対象かは、施設を管轄する保健所に確認するのが確実です。
健康被害情報の報告義務:指定成分等含有食品が中心
報告義務の対象となる事業者
食品衛生法第8条第1項は、厚生労働大臣および内閣総理大臣が食品衛生基準審議会の意見を聴いて指定した成分または物(「指定成分等」)を含む食品(「指定成分等含有食品」)を取り扱う営業者に対し、当該食品が人の健康に被害を生じ、または生じさせるおそれがある旨の情報を得た場合の報告義務を課しています。サプリメント等の健康食品のうち指定成分等を含むものは、この報告義務の対象となります。
報告すべき事項
食品衛生法施行規則第2条の2は、法第8条第1項の届出書に記載すべき事項を具体的に定めています。主な記載事項は次のとおりです。
- 情報を得た日、製品名、指定成分等の含有量
- 健康被害を受けた者の性別、年齢、摂取状況、症状
- 医療機関の診断結果
- 摂取時に使用していた医薬品等の名称 など
ただし、健康被害を受けた者が情報の提供を拒否している場合など、一部の事項の記載が不要となる例外も規定されています。
報告先と流れ
営業者は、得た情報を遅滞なく都道府県知事、保健所を設置する市の市長または特別区の区長(都道府県知事等)に届け出る必要があります。都道府県知事等は、この届出があった場合、厚生労働大臣に報告する義務を負います(食品衛生法第8条)。
機能性表示食品・特定保健用食品にも義務化
指定成分等含有食品のほか、機能性表示食品の届出者や特定保健用食品の許可を受けた者に対しても、健康被害情報の届出が義務付けられています。厚生労働省の通達では、機能性表示食品等に係る健康被害の情報提供義務化について、報告期限や重篤事例の扱いなど具体的な情報提供ルールが示されています。指定成分等含有食品以外の食品についても、健康被害情報に関する努力義務が課されています。
実務上の留意点
届出・許可の判断は管轄保健所へ
製造・加工を行う施設を管轄する保健所に、営業許可申請書または営業届を提出します。届出か許可かの区分、業種名の判定は保健所によって具体的な運用が異なることがあるため、事前相談が推奨されます。
健康被害情報の把握体制
指定成分等含有食品を扱う事業者は、消費者からの問い合わせや苦情の中に健康被害の兆候が含まれていないか常に注意を払い、遅滞なく報告できる社内体制を整える必要があります。症状・摂取状況・医療機関受診状況などを適切に収集する仕組みづくりも重要です。
表示規制との関係
健康食品には食品衛生法だけでなく、健康増進法や景品表示法など他法令に基づく表示規制も適用されます。消費者に誤解を与えない適切な表示を行うことも、事業運営上の重要ポイントです。
条文の原文も、その場で確認できます
食品衛生法の営業届出・営業許可、健康被害情報の報告義務に関する条文を、AI法令調査ツール「ことのり」で出典リンク付きの調査レポートとして確認できます。
食品衛生法の営業届出と健康被害報告をことのりで調べるよくある質問
健康食品を製造する場合、営業届出と営業許可のどちらが必要ですか?
食品衛生法第57条第1項により、営業は原則として届出の対象です。ただし、公衆衛生に与える影響が大きいとされる第54条の営業に該当する場合は営業許可が必要となります。健康食品の製造・加工は、製品内容によって届出対象か許可対象かが分かれる場合があるため、施設を管轄する保健所への確認が確実です。
健康被害情報の報告義務は、すべての健康食品事業者が対象ですか?
食品衛生法第8条第1項による報告義務の直接の対象は、指定成分等含有食品を取り扱う営業者です。加えて、機能性表示食品の届出者や特定保健用食品の許可を受けた者にも健康被害情報の届出が義務付けられており、その他の食品についても努力義務が課されています。
健康被害情報の報告先はどこですか?
営業者は遅滞なく、都道府県知事、保健所を設置する市の市長または特別区の区長(都道府県知事等)に届け出る必要があります。届出書の記載事項は食品衛生法施行規則第2条の2に定められており、都道府県知事等はさらに厚生労働大臣へ報告する仕組みになっています。
出典(一次情報)
※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。