結論:令和7年度(2025年度) 行政書士試験 第13問(行政手続法(申請に対する処分))で、ことのりは5記述のうち公式正解と一致したのは4記述で、唯一の正解肢である記述2を『一部誤り』と判定して取りこぼしました。ことのりは9条2項の「示すよう努めなければならない」を『法的義務であり、努力義務ではない』と誤読しており、「妥当なもの」を1つも積極的に選べず、公式正解(2)に到達できませんでした。ことのりが行政手続法9条2項の「示すよう努めなければならない」(努力義務)を「法的義務」と誤読し、条文どおりの記述2を『一部誤り』と判定して唯一の正解肢を取りこぼした回です。うまくいった回だけでなく、外した回も隠さず公開します。
検証の方法
第13問は、行政手続法(申請に対する処分)に関する5つの記述のうち「妥当なものはどれか」を選ぶ問題です。方法はシリーズ共通で、各記述を1つずつ、「次の記述は、現行法令に照らして正しいですか、誤っていますか。根拠となる条文を挙げて判定してください」という形で本番稼働中のことのりにそのまま入力し、返ってきた判定を公表の正解と照合しました。プロンプトの工夫・再試行・人間による誘導はありません。
ことのりの判定結果:5記述中4記述が一致(1記述を取りこぼし)
| 記述 | ことのりの判定 | 挙げた主な根拠条文 | 公式正解との照合 |
|---|---|---|---|
| 選択肢1 | 誤り | 行政手続法8条 | ○ 一致 |
| 選択肢2 | 一部誤り | 行政手続法9条2項(→努力義務を法的義務と誤読) | × 不一致 |
| 選択肢3 | 誤り | 行政手続法5条・12条 | ○ 一致 |
| 選択肢4 | 誤り | 行政手続法2条4号・13条 | ○ 一致 |
| 選択肢5 | 誤り | 行政手続法7条 | ○ 一致 |
各記述の解説
選択肢1:ことのりの判定「誤り」(公式と一致)
記述:行政庁は、申請を拒否する処分については申請者に対し当該処分の理由を示さなければならないが、それは申請者からの求めがあった場合に限られ、当該申請者の求める形で行えば足りる。
根拠条文:行政手続法8条
行政手続法8条は、行政庁が申請を拒否する処分をする場合、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならないと定めています。求めがあった場合に限られるわけでも、求める形で行えばよいわけでもありません。ことのりも正しく『誤り』と判定しました(公式一致)。
選択肢2:ことのりの判定「正しい」(公式と不一致)
記述:行政庁は、申請者に対し、当該申請にかかる審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを示すよう努めなければならないが、それは申請者の求めに応じて行えば足りる。
根拠条文:行政手続法9条2項
ことのりは『一部誤り』と判定しましたが、公式正解はこの記述を『妥当』としています(これが正解2)。ことのりは「9条は『示さなければならない』という法的義務であり、『努めなければならない』という努力義務ではない」と結論づけましたが、これは条文の読み間違いです。行政手続法9条2項の原文は「行政庁は、申請者の求めに応じ、当該申請に係る審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを示すよう努めなければならない」であり、明確に努力義務として規定されています。記述2は条文どおりで妥当です。ことのりが引用した総務省ソースも「努力義務」と明記していたにもかかわらず、本文中で「法的義務」と結論を反転させてしまいました。
選択肢3:ことのりの判定「誤り」(公式と一致)
記述:行政庁は、申請に対する処分について処分基準を定めなければならないが、その処分基準を定めるにあたっては、処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
根拠条文:行政手続法5条・12条
「処分基準」は行政手続法12条が不利益処分について定めるもので、申請に対する処分の基準は「審査基準」(5条)です。また12条1項は「定めるよう努めなければならない」と努力義務であり、「定めなければならない」ではありません。ことのりも正しく『誤り』と判定しました(公式一致)。
選択肢4:ことのりの判定「誤り」(公式と一致)
記述:行政庁は、申請を拒否する処分をしようとする場合には、当該申請者について意見陳述のための手続を執らなければならないが、その手続は原則として弁明の機会の付与で足りる。
根拠条文:行政手続法2条4号・13条
行政手続法2条4号ロにより、申請の拒否処分は「不利益処分」に含まれず、意見陳述手続(聴聞・弁明の機会の付与)を執る必要はありません。ことのりも正しく『誤り』と判定しました(公式一致)。
選択肢5:ことのりの判定「誤り」(公式と一致)
記述:行政庁は、申請がその形式上の要件に適合しない場合には、速やかに、当該申請者に対し相当の期間を定めてその補正を求めなければならず、補正を求めることなく許認可等を拒否してはならない。
根拠条文:行政手続法7条
行政手続法7条は「速やかに…補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない」と定め、補正要求と拒否は選択関係にあります。補正を求めずに拒否することも禁止されていません。ことのりも正しく『誤り』と判定しました(公式一致)。
この結果から言えること
- ことのりが外したのは、唯一の正解肢である記述2でした。行政手続法9条2項が「示すよう努めなければならない」=努力義務と定めているにもかかわらず、ことのりはこれを「法的義務」と読み替え、条文どおりの記述2を『一部誤り』と判定してしまいました。
- 興味深いのは、ことのりが引用した総務省の解説ソースは「努力義務が申請者の求めに応じて課せられる」と正しく述べていたにもかかわらず、本文の結論だけが「法的義務」に反転していた点です。参照ソースが正しくても、本文の結論が反転することがあるため、AIの結論部分だけでなく引用条文の原文を必ず確認する必要があります。
- 他の4記述(8条の理由提示・12条の処分基準・13条の意見陳述・7条の補正)はすべて正しく『誤り』と判定できていました。9条の「努力義務/法的義務」の一点だけを取り違えた形です。
- 教訓:AIが「これは法的義務であって努力義務ではない」と断言しても鵜呑みにせず、条文原文の「努めなければならない」と「しなければならない」の文言そのものをe-Govで確認してください。
シリーズ累計成績(随時更新)
行政書士試験(行政法)の条文知識を問う問題で同じ検証を進めています。うまくいった回だけを選んで載せることはせず、外した問題が出れば隠さず解剖して公開します。
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ことのりを無料で試すよくある質問
AIが引用ソースを間違えなければ結論も正しいですか?
いいえ。本検証では、ことのりが引いた総務省の解説ソース自体は「努力義務」と正しく記載していましたが、本文の結論だけが「法的義務」に反転していました。引用条文・引用ソースを確認するだけでなく、AIの結論がソースと整合しているかも確認してください。
努力義務と法的義務の違いはどこで確認できますか?
行政手続法の条文(e-Gov法令検索)で、「努めなければならない」(努力義務)と「しなければならない」(法的義務)の文言を直接確認するのが確実です。行政手続法9条2項は「示すよう努めなければならない」=努力義務、8条は「示さなければならない」=法的義務、と使い分けられています。