新規化学物質を製造・輸入する事業者にとって、労働安全衛生法第57条の4に基づく事前届出は避けて通れない手続です。2026年7月1日から改正労働安全衛生規則が施行され、届出および有害性調査結果の確認申請について電子申請が原則として義務化されたのを受け、届出の対象・手続・例外を条文レベルで整理し直しました。

この記事では、①誰が届け出るのか、②何を出すのか、③届出が免除される3つの例外類型、④届出後の名称公表の流れ、をことのりの検索結果に沿って解説します。中小の製造業・輸入事業者や、支援を担う社労士・行政書士の方が実務の全体像をつかむための参考にしてください。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。新規化学物質の届出は、対象物質の該非判断・有害性調査基準・電子申請手続などに専門的な判断が求められる分野です。実際の届出・確認申請にあたっては、必ずe-Govの一次情報および厚生労働省のQ&A・ガイドラインを確認し、判断に迷う点は労働基準監督署または社労士・弁護士など専門家にご確認ください。

届出義務の対象は「製造または輸入しようとする事業者」

新規化学物質の事前届出は、当該化学物質を製造または輸入しようとする事業者に課せられる義務です。労働安全衛生規則第34条の4は、労働安全衛生法第57条の4第1項の規定による届出手続を具体化しており、有害性調査の結果とあわせて所定の事項を厚生労働大臣に提出することを求めています。

「新規化学物質」の定義

制度の対象となる「新規化学物質」とは、既に名称等が公表されている化学物質などを除いたものを指します。労働安全衛生法施行令第18条の3は、次のものを対象から除外しています。

  • 元素
  • 天然に産出される化学物質
  • 放射性物質
  • 附則第9条の2の規定により厚生労働大臣がその名称等を公表した化学物質

裏を返せば、これらに該当しない化学物質を新たに製造・輸入する場合は、原則として届出制度の対象になります。

届出に必要な事項と有害性調査

労働安全衛生規則第34条の4により、届出には主に次の事項を記載した電磁的記録(または書面)を厚生労働大臣に提出する必要があります。

  • 製造または輸入の別
  • 事業の種類、事業場の名称・所在地・電話番号
  • 常時使用する労働者数および新規化学物質を取り扱う労働者数
  • 新規化学物質の名称
  • 構造式または示性式(不明な場合は製法の概略)
  • 物理化学的性状(外観、分子量、融点、沸点など)
  • 製造・輸入開始後3年間における毎年の製造予定量または輸入予定量
  • 新規化学物質の用途
  • 輸入の場合、製造される国名または地域名
  • 届出年月日および事業者の職氏名
  • 有害性調査の結果、調査が基準を具備した施設で行われたことを証する情報、および予定されている製造または取扱いの方法

ここでいう有害性調査は、同条で、厚生労働大臣が定める基準を具備している試験施設等において行われたものであることが要件とされています。

電子申請が原則、書面はあくまで例外

届出は、電子情報処理組織(電子申請システム)を使用することが原則です。電子情報処理組織による届出が著しく困難な場合には、所定の様式(様式第四号の三)による書面提出も認められています。厚生労働省は電子申請の案内ページで手続の流れを公開しています。

届出が免除される3つの例外類型

新規化学物質の届出義務には、厚生労働大臣の確認を受けることで届出が免除される例外規定が用意されています。いずれも、製造または輸入する日の30日前までに確認申請を行う点が共通しています。

1. 労働者がさらされるおそれがない場合の確認

労働者が新規化学物質にさらされるおそれがないと厚生労働大臣が確認した場合、届出は不要となります。労働安全衛生規則第34条の13は、本邦の地域内において労働者に小分け、詰め替え等の作業を行わせないとき等を「労働者が新規化学物質にさらされるおそれがないとき」としています。申請手続は同規則第34条の5に規定されており、事業場の情報、化学物質の名称・構造式・性状、製造・輸入量、用途、予定されている製造・取扱いの方法などを記録した電磁的記録を、30日前までに厚生労働大臣に提出します。

2. 有害性がない旨の確認

新規化学物質に有害性がない旨を厚生労働大臣が確認した場合も、届出は不要です。労働安全衛生規則第34条の8により、製造または輸入する日の30日前までに、第34条の5各号に掲げる事項に加え、当該新規化学物質について既に得られている有害性がない旨の知見等を示す内容を記録した電磁的記録を提出する必要があります。

3. 少量新規化学物質の確認

製造量・輸入量が少量である場合の免除もあります。労働安全衛生法施行令第18条の4は、一の事業場における一年間の製造量または輸入量(製造・輸入を合計した量)が100キログラム以下である旨の厚生労働大臣の確認を受けた場合を、届出義務のただし書に該当する場合として位置づけています。申請手続は労働安全衛生規則第34条の10で、確認を受けようとする期間に関する事項もあわせて30日前までに提出します。

これらの確認申請も、原則として電子情報処理組織を利用して行われる点は届出と同じです。

届出後の流れ:名称の公表

届出が受理された場合、または有害性がない旨の確認がなされた場合、厚生労働大臣は当該新規化学物質の名称を公表します。労働安全衛生規則第34条の14は、公表を届出受理または確認の後1年以内に行い、特許法第36条第1項の規定による願書の提出がなされている場合には、出願公開または特許公報への掲載後速やかに行うと定めています。公表は3か月以内ごとに1回、インターネットの利用その他の適切な方法で行われます。

公表された化学物質は制度上「新規」ではなくなり、他の事業者もその情報を利用できるようになります。知的財産権への配慮と、労働安全のための情報共有のバランスをとった仕組みといえます。

条文の原文も、その場で確認できます

労働安全衛生規則第34条の4〜14、労働安全衛生法施行令第18条の3〜4など、関連する条文をまとめて参照したい場合は、ことのりの検索から一次情報リンク付きでたどれます。

新規化学物質の届出義務をことのりで調べる

よくある質問

Q1. すべての新規化学物質について届出が必要ですか?

原則として、労働安全衛生法第57条の4第1項に該当する新規化学物質を製造・輸入しようとする事業者は届出が必要です。ただし、労働安全衛生法施行令第18条の3で除外される元素・天然に産出される化学物質・放射性物質・既に名称等が公表された化学物質は対象外です。また、労働者がさらされるおそれがない場合、有害性がない旨の確認を受けた場合、年間100キログラム以下の少量新規化学物質として確認を受けた場合には、届出が免除されます。

Q2. 少量新規化学物質の確認はどのくらい前に申請する必要がありますか?

労働安全衛生規則第34条の10により、確認に基づき最初に新規化学物質を製造または輸入する日の30日前までに申請する必要があります。あわせて、確認を受けようとする期間に関する事項も提出します。労働者がさらされるおそれがない場合の確認、有害性がない旨の確認も同じく30日前までが期限です。

Q3. 届出た新規化学物質の名称はどのように公表されますか?

労働安全衛生規則第34条の14により、届出の受理または有害性がない旨の確認をした後1年以内に、インターネットの利用その他の適切な方法で3か月以内ごとに1回、公表されます。特許出願がなされている場合は、出願公開または特許公報への掲載後速やかに公表される扱いです。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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