2026年8月1日施行の改正労働安全衛生規則により、事業者は産業医が辞任・解任した場合、その旨と理由を所轄労働基準監督署長へ報告することが義務付けられました(産業医の辞任・解任報告を義務付け 改正労働安全衛生規則が8月1日施行(Google News))。産業医の独立性を確保し、労働者の健康管理体制の透明性を高める狙いです。

常時50人以上の労働者を使用する事業場では産業医の選任が義務であり、中小企業や社労士の関与が深い論点です。そこで、労働安全衛生法・労働安全衛生規則・労働安全衛生法施行令にあたり、選任義務の発生要件、選任・報告手続き、辞任・解任時の報告義務までを一次情報ベースで整理しました。本記事では、事業者が押さえるべき実務ポイントを、条文リンク付きで解説します。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。労働安全衛生関連の手続きは事業場の規模・業務内容・地域の労働基準監督署の運用により個別判断が必要な部分があります。最終判断は一次情報および社会保険労務士・所轄労働基準監督署等の専門家にご確認ください。

産業医の選任義務が発生する事業場とは

労働安全衛生法施行令第5条により、産業医を選任すべき事業場は「常時50人以上の労働者を使用する事業場」と定められています。この基準に達した事業場は、労働安全衛生法第13条に基づき、医師のうちから産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければなりません。

産業医の資格要件

産業医は医師であることに加え、労働安全衛生法第13条により、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えていることが必要です。

選任期限と利害関係の排除

労働安全衛生規則第13条は、産業医を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任することを義務付けています。また、事業場の運営について利害関係を有する者(法人の代表者、事業を営む個人、事業の実施を統括管理する者)は、原則として産業医として選任できません。

専属産業医・複数選任が必要な事業場

労働安全衛生規則第13条により、以下の事業場では専属産業医の選任が必要です。

  • 常時1,000人以上の労働者を使用する事業場
  • 多量の高熱物体取扱業務、有害放射線業務、じんあい・粉末飛散業務、異常気圧下業務、振動業務、重量物取扱業務、強烈な騒音業務、坑内業務、深夜業を含む業務、有害物取扱業務、病原体汚染のおそれがある業務など、特定の有害業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場

さらに、常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任する必要があります。

産業医を選任したときの報告手続き

労働安全衛生規則第13条により、産業医を選任した事業者は、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。報告は電子情報処理組織(e-Gov等)を使用して行うことが原則です。

選任報告書に記載する事項

  • 事業場の名称、所在地、業種、労働者数など
  • 特定の有害業務に常時従事する労働者の数
  • 産業医の氏名、生年月日、選任年月日
  • 産業医の資格区分(労働安全衛生規則第14条第2項各号のいずれに該当するか)および医籍の登録番号
  • 産業医の専門科名
  • 専属か否かの別、および他の事業場に勤務している場合はその事業場の名称
  • 前任者がいる場合はその氏名および辞任、解任または退任(辞任等)の年月日
  • 初めて産業医を選任した場合はその旨

添付書類

労働安全衛生規則第13条により、産業医が資格要件を満たすことを証明する電磁的記録等(医師免許証の写し、産業医資格証明書の写しなど)を添える必要があります。

産業医が辞任・解任したときの報告手続き

労働安全衛生規則第13条により、産業医が辞任したとき、または産業医を解任したときは、事業者は次の2つの報告を遅滞なく行う必要があります。

1. 衛生委員会または安全衛生委員会への報告

事業者は、辞任・解任があった旨およびその理由を、遅滞なく衛生委員会または安全衛生委員会に報告しなければなりません。

2. 所轄労働基準監督署長への報告

事業者は、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。報告は電子情報処理組織を使用して行い、以下の事項を記載します。

  • 事業場の名称、所在地、業種、労働者数など
  • 辞任等があった産業医の氏名および辞任等の年月日

後任者の選任と報告の代替

辞任等により産業医が不在となる場合は、新たに産業医を選任し、その選任報告をもって辞任等の報告に代えることができます(労働安全衛生規則第13条)。

事業者が果たすべきその他の義務

産業医への情報提供

労働安全衛生法第13条により、事業者は産業医に対し、労働者の労働時間に関する情報その他、産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報を提供しなければなりません。

産業医の勧告を尊重する義務

産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し必要な勧告をすることができ、事業者はこの勧告を尊重しなければなりません。勧告を受けた事業者は、その内容等を衛生委員会または安全衛生委員会に報告する義務も課されています(労働安全衛生法第13条)。

産業医の誠実義務

産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければならないとされています(労働安全衛生法第13条)。

実務上の主な期限まとめ

  • 選任期限:産業医を選任すべき事由が発生した日から14日以内
  • 選任報告期限:産業医を選任したときは遅滞なく
  • 辞任・解任時の衛生委員会等への報告期限:遅滞なく(理由も含めて報告)
  • 辞任・解任時の所轄労働基準監督署長への報告期限:遅滞なく

いずれも根拠は労働安全衛生規則第13条です。産業医の選任や報告に関する手数料等の費用は、法令上特に定められていません。

条文の原文も、その場で確認できます

「ことのり」なら、労働安全衛生法・労働安全衛生規則の該当条文と出典リンクをまとめて確認できます。改正対応や社内通達の下敷きとして、一次情報にすぐアクセスできます。

産業医の辞任・解任報告義務をことのりで調べる

よくある質問

Q1. 産業医を選任すべき事業場の規模は?

労働安全衛生法施行令第5条により、常時50人以上の労働者を使用する事業場が対象です。この基準に達した日から14日以内に、労働安全衛生規則第13条の要件を満たす医師を産業医として選任する必要があります。

Q2. 産業医が辞任・解任したとき、報告先はどこですか?

労働安全衛生規則第13条により、報告先は2つあります。1つは衛生委員会または安全衛生委員会(辞任・解任の旨およびその理由を報告)、もう1つは所轄労働基準監督署長(電子情報処理組織を使用して報告)です。いずれも「遅滞なく」行う必要があります。

Q3. 後任の産業医をすぐに選任する場合も、辞任等の報告は別途必要ですか?

労働安全衛生規則第13条により、辞任等により産業医が不在となる場合は、新たに産業医を選任し、その選任報告をもって辞任等の報告に代えることができます。ただし、衛生委員会等への理由を含む報告は別途必要です。個別のケースでは所轄労働基準監督署にご確認ください。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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