物流業界では2024年の法改正を受けて契約実務が大きく変わり、報道でも契約業務担当者の約9割が「事務作業が増えた」と回答する調査結果が紹介されています(Google News掲載記事)。負担増の背景にあるのは、荷主・運送事業者に新たに課された契約書面化義務と、荷待ち時間短縮・積載効率向上に関する努力義務です。

この記事では、実際に「ことのり」で改正物流二法(改正貨物自動車運送事業法・改正物流効率化法=物資の流通の効率化に関する法律)を検索した結果をもとに、荷主企業(メーカー・卸・小売)と運送事業者が押さえておくべき義務の範囲を、条文に沿って整理します。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。物流二法は施行後も省令・ガイドラインで運用が具体化される領域であり、荷主区分の該当性や書面記載事項の細目は取引実態によって判断が分かれます。個別の契約書面のレビューや自社が第一種荷主・第二種荷主のどちらに該当するかの判断など、最終判断は一次情報(e-Gov・国土交通省等)と、行政書士・弁護士等の専門家にご確認ください。

契約書面化義務(改正貨物自動車運送事業法)

改正の中核は、貨物自動車運送事業法第12条により、真荷主と一般貨物自動車運送事業者が運送契約を締結するときに、一定の事項を書面に記載して相互に交付することが義務付けられた点です。

書面に記載すべき事項

同条第1項では、次の事項を書面化することが求められています。

  • 運送の役務の内容及びその対価
  • 運送契約に運送の役務以外の役務の提供が含まれる場合は、その役務の内容及び対価
  • その他国土交通省令で定める事項

「その他国土交通省令で定める事項」は、貨物自動車運送事業法施行規則第13条の3第2項で具体化されており、以下が挙げられています。

  • 運送契約の当事者の氏名又は名称及び住所
  • 有料道路の通行料金、燃料価格の変動に伴い追加的に必要となる燃料費に係る料金、その他特別に生ずる費用に係る料金
  • 運賃及び料金の支払の方法
  • 書面を交付した年月日(電磁的方法による提供の場合はその提供年月日)

付帯作業の対価や燃料サーチャージなど、これまで口頭・慣行で処理されがちだった項目まで書面化の対象に含まれるのが特徴です。

電磁的方法・保存・例外

貨物自動車運送事業法第12条第3項により、当事者の承諾を得たうえで、電子情報処理組織を使用する方法などの電磁的方法での提供が認められており、その場合は書面を交付したものとみなされます。

また、同施行規則第13条の3により、交付した書面(または電磁的記録)は1年間保存する義務が課されます。書面交付が不要となる例外は、災害その他緊急やむを得ない場合と、真荷主が郵便物又は信書便物の運送を委託する場合に限定されています。

「真荷主」とは誰か

貨物自動車運送事業法第12条にいう「真荷主」とは、自らの事業に関して貨物自動車運送事業者等と運送契約を締結して貨物の運送を委託する者であって、貨物自動車運送事業者等以外の者を指します。メーカーや卸・小売のように、自社の商品を運んでもらうために運送を発注する立場の事業者が典型的にこれに該当します。

努力義務(改正物流効率化法/物資の流通の効率化に関する法律)

もう一つの柱が、物資の流通の効率化に関する法律第42条などによる、荷待ち時間短縮と積載効率向上のための努力義務です。荷主は「第一種荷主」と「第二種荷主」に区分され、それぞれ講ずべき措置が定められています。

第一種荷主の努力義務

第一種荷主は、貨物自動車運送事業者等に貨物の運送を委託する場合に、運転者の荷待ち時間等の短縮および運転者一人当たりの一回の運送ごとの貨物の重量の増加を図るため、次の措置を講ずるよう努めることとされています(物資の流通の効率化に関する法律第42条)。

  • 受渡日時の決定にあたり、他の貨物との積合せ等により運転者一人当たりの貨物重量を増やせるよう配慮すること
  • 受渡日時の決定にあたり、一時に多数の貨物自動車が集貨・配達場所へ到着しないようにすること
  • 運転者に荷役等を行わせる場合、パレット等の輸送用器具の利用促進や、荷役の省力化措置を講じること

ここでいう荷待ち時間等は、第一種荷主が管理する施設または寄託契約を締結した者が管理する施設におけるものに限定されます。

第二種荷主の努力義務

第二種荷主は、貨物の受渡しを行う場面で、同じく荷待ち時間短縮と積載重量増加のため、次の措置を講ずるよう努めることとされています(物資の流通の効率化に関する法律第42条)。

  • 受渡日時の指示にあたり、一時に多数の貨物自動車が集中しないようにすること
  • 第一種荷主から荷物の受渡しに関する協議の申出があった場合、これに応じて必要な協力を行うこと
  • 運転者に荷役等を行わせる場合で、方法を指示できる場合、検査の効率的な実施など省力化措置を講じること

運送事業者側の努力義務と連鎖する協力義務

運送事業者に対しては、物資の流通の効率化に関する法律第34条で、自らの事業に伴う雇用する運転者への負荷の低減に資するよう、運転者一人当たり一回の運送ごとの貨物の重量の増加を図るため、輸送網の集約、配送の共同化その他の措置を講ずるよう努めることが定められています。

さらに、同法第60条では、第一種荷主との間で運送契約を締結する貨物自動車運送事業者が、他の運送事業者の運送を利用する場合において、第一種荷主から荷待ち時間短縮等の措置に関する協力を求められたときは、その求めに応ずるよう努めなければならないとされています。元請から下請へと協力の輪を広げることが求められる建付けです。

荷主の責務(貨物自動車運送事業法第64条)

加えて、貨物自動車運送事業法第64条は、荷主に対し、貨物自動車運送事業者が同法またはこれに基づく命令を遵守して事業を遂行できるよう、必要な配慮をしなければならないという「荷主の責務」を定めています。個別の努力義務にとどまらず、コンプライアンスの土台として荷主側の配慮義務が置かれている点は押さえておきたいところです。

実務でつまずきやすい論点

契約書面化にあたっての整理

運賃・料金のうち、燃料価格の変動に応じた燃料費や有料道路料金など、変動要素のある費用も施行規則第13条の3で書面記載事項に位置付けられています。既存の運送基本契約書・個別契約書に、付帯作業の内容と対価、支払方法まで書き切れているかを見直す必要があります。

電磁的方法と保存管理

電磁的方法による提供は業務効率化に資する一方、相手方の承諾を得る手続や、1年間の保存義務を満たす管理体制の整備が必要になります。電子契約サービスの利用時にも、記録の検索・出力ができる状態を維持しておくことが重要です。

荷待ち時間と積載効率の可視化

荷待ち時間の短縮も積載効率の向上も、まずは現状の計測が出発点になります。荷主・運送事業者の双方が、どの施設・どの便でどれだけの荷待ちが発生しているか、積載率がどの程度かを把握し、共有・改善する仕組み作りが実務上の課題です。

条文の原文も、その場で確認できます

「うちは第一種荷主・第二種荷主のどちらに当たる?」「この付帯作業は書面化必要?」といった疑問は、実際の条文と施行規則にあたるのが近道です。ことのりなら、関連条文と出典URLをまとめて引き出せます。

物流二法の契約書面化義務をことのりで調べる

よくある質問

Q1. 契約書面化義務の対象になるのは誰ですか?

貨物自動車運送事業法第12条第1項により、真荷主と一般貨物自動車運送事業者が運送契約を締結するときに、書面を相互に交付することが求められます。真荷主とは、自らの事業に関して運送を委託する者で、貨物自動車運送事業者等以外の者を指すとされています。

Q2. 書面に必ず記載しなければいけない事項は何ですか?

同法第12条および同施行規則第13条の3により、運送の役務の内容と対価、運送以外の役務が含まれる場合はその内容と対価、契約当事者の氏名・名称・住所、有料道路料金や燃料費に係る料金等の特別費用、運賃・料金の支払方法、書面を交付した年月日(電磁的方法の場合は提供年月日)などが挙げられています。

Q3. 荷待ち時間短縮などの努力義務に違反するとどうなりますか?

物資の流通の効率化に関する法律第42条同法第34条は「努めなければならない」との文言による努力義務です。加えて貨物自動車運送事業法第64条で荷主の責務が定められています。具体的な指導や措置の運用は関係省庁の通達・ガイドラインで示されていますので、自社への当てはめは一次情報と専門家にご確認ください。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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