給与明細の「厚生年金保険料」を計算するときに使う18.3%という数字は、日本年金機構の案内にも載っていますが、決めているのは法律です。根拠は厚生年金保険法第81条第4項の表で、「平成二十九年九月以後の月分」の保険料率が「千分の百八十三」と定められています。

そして、この18.3%を従業員と会社で半分ずつ負担する「労使折半」も、同じ法律の第82条第1項に書かれています。今回は条文本体に当たって、率・負担・計算の土台(標準報酬月額と標準賞与額)までを順に確かめました。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。 今回は生検索を2回に分けて実行し、厚生年金保険法第20条・第21条・第24条の4・第81条・第82条の条文と、日本年金機構・厚生労働省の案内を取得しています。確認したのは第81条第4項の表(民間の会社員などに適用される率)で、公務員や私立学校の教職員の保険料率の取扱いは今回取得していません。また、標準報酬月額の上限の引き上げについては厚生労働省の資料があることまでは確認しましたが、時期と金額は本記事では扱っていません。実際の保険料額は、日本年金機構の保険料額表や専門家にご確認ください。

18.3%の根拠:第81条第4項の表の最後の行

厚生年金保険法第81条(保険料)は、第1項で政府等が保険料を徴収することを定め、第3項で保険料額の計算方法、第4項で保険料率を定めています。

3 保険料額は、標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ保険料率を乗じて得た額とする。
4 保険料率は、次の表の上欄に掲げる月分の保険料について、それぞれ同表の下欄に定める率とする。
(中略)
平成二十九年九月以後の月分 千分の百八十三・〇〇

第4項の表は、平成16年10月から月分ごとに率を段階的に引き上げる形で組まれており、その最後の区分が「平成二十九年九月以後の月分」です。千分の百八十三は18.3%。これより後の区分は表にないため、平成29年(2017年)9月分以降は18.3%で固定、という読み方になります。日本年金機構の案内や厚生労働省の解説も、平成29年9月以降18.3%で固定と説明しています。

労使折半の根拠:第82条第1項

負担の分け方を定めているのが第82条(保険料の負担及び納付義務)です。

1 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する。
2 事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

第1項が「半額ずつ」、第2項が「納めるのは事業主」です。つまり、18.3%は従業員と会社の合計の率で、それぞれの負担はその半分。そして従業員の負担分も含めて、会社がまとめて納めます。実務では、会社が従業員の負担分を給与から控除し、会社負担分と合わせて納付する形になります。

なお第82条第3項には、2か所以上の事業所に同時に使用される場合の各事業主の負担と納付義務は政令で定める、という定めもあります。

ここまでの内容の根拠条文と出典リンクは、AI法令調査ツール「ことのり」でご自身でも確かめられます。調べたいことを日常の言葉で入力するだけです。

厚生年金保険料率の根拠条文をことのりで調べる

計算の土台:標準報酬月額と標準賞与額

第81条第3項のとおり、18.3%を掛ける相手は実際の給与額そのものではなく、標準報酬月額と標準賞与額です。どちらも厚生年金保険法に定めがあります。

標準報酬月額(第20条)

第20条第1項は「標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、次の等級区分…によつて定める」として、等級表を置いています。報酬月額を一定の幅で区切った等級に当てはめ、その等級の金額を標準報酬月額とする仕組みです。等級は第1級から第31級までで、今回の検索時点の上限は第31級の62万円(報酬月額60万5千円以上)でした。

同条第2項には、全被保険者の標準報酬月額の平均が一定の状態になった場合に、政令で最高等級の上に等級を加える改定ができる仕組みも置かれています。上限の引き上げについては厚生労働省の資料が公表されていますので、具体的な時期と金額はそちらでご確認ください。

標準報酬月額は、原則として第21条(定時決定)により、毎年7月1日現在で使用される事業所で同日前3か月間に受けた報酬をもとに決められ、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額として使われます。

標準賞与額(第24条の4)

賞与については第24条の4第1項が、賞与を受けた月に、その賞与額の千円未満の端数を切り捨てて標準賞与額を決めると定めています。同項後段には「当該標準賞与額が百五十万円…を超えるときは、これを百五十万円とする」とあり、1回の賞与について150万円が上限です。

計算してみる:標準報酬月額30万円の場合

条文の組み立てどおりに計算すると、次のようになります。

  • 保険料額(第81条第3項・第4項):30万円 × 18.3% = 54,900円
  • 従業員の負担(第82条第1項):54,900円 ÷ 2 = 27,450円
  • 会社の負担(同):27,450円
  • 納付(第82条第2項):会社が合計54,900円を納める

従業員から見た負担は、実質的に標準報酬月額の9.15%です。ただし給与計算では端数の処理なども関わってきますので、実際の金額は日本年金機構の「保険料の計算方法について」や保険料額表で確認してください。

まとめ:18.3%・半分ずつ・納めるのは会社

条文を追うと、厚生年金保険料の骨格は厚生年金保険法の数か条でほぼ説明できることが分かりました。率は第81条第4項(18.3%で固定)、計算方法は同条第3項(標準報酬月額・標準賞与額×率)、負担は第82条第1項(労使折半)、納付は同条第2項(事業主)。掛ける相手の標準報酬月額は第20条、標準賞与額は第24条の4で決まり、それぞれ上限があります。

一方で、上限の引き上げのように、これから変わる部分もあります。毎月の計算に使う最新の数字は、日本年金機構の案内で確かめるのが確実です。社会保険の手続きや給与計算の個別の判断は、社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

よくある質問

Q1. 18.3%は従業員と会社の合計ですか?

合計です。厚生年金保険法第81条第4項が定める千分の百八十三(18.3%)は保険料率そのもので、第82条第1項が「被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する」と定めています。したがって、従業員(被保険者)と会社(事業主)がそれぞれその半分を負担する形になります。日本年金機構の案内でも、事業主と被保険者が半分ずつ負担する旨が示されています。

Q2. 18.3%は今後も上がりますか?

条文上は固定されています。第81条第4項の表は、平成16年10月から月分ごとに段階的に引き上げる形で組まれており、最後の区分が「平成二十九年九月以後の月分」の千分の百八十三です。日本年金機構も、平成29年9月以降は18.3%で固定と案内しています。ただし法律は改正されることがありますので、最新の率は日本年金機構の保険料額表で確認してください。

Q3. 給料が高いと、保険料もどこまでも増えますか?

上限があります。保険料額は標準報酬月額と標準賞与額に保険料率を掛けて計算されます(第81条第3項)。標準報酬月額は第20条の等級表で決まり、今回の検索時点の上限は第31級の62万円(報酬月額60万5千円以上)でした。賞与については第24条の4第1項により、1回の標準賞与額が150万円を超えるときは150万円とされます。なお第20条第2項には上限等級を追加する改定の仕組みがあり、厚生労働省は上限の引き上げに関する資料を公表しています。具体的な時期や金額は、厚生労働省・日本年金機構の案内でご確認ください。

Q4. 従業員の負担分は誰が納めるのですか?

事業主が納めます。第82条第2項は「事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う」と定めています。実務では、事業主が被保険者負担分を給与から控除し、事業主負担分と合わせて納付する形になります。給与計算・控除の細かな取扱いは、社会保険労務士等の専門家や日本年金機構にご確認ください。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。社会保険の個別の判断は社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

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