外国人を雇用する事業主には、入管法と労働施策総合推進法に基づき、在留資格の確認義務と雇用状況の届出義務が課せられています。違反すると不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)や30万円以下の罰金の対象となるため、雇用前の在留カード確認と雇入れ・離職時の届出は実務上の最重要ポイントです。

このたび、「入管法改正で在留外国人の負担が10倍に、政府の『大義』に動揺広がる」という報道があり、入管法をめぐる現場の動揺が伝えられています。改正そのものの是非はさておき、入管法は外国人材を雇用する中小企業や個人事業主の日常業務に直結する法律であり、行政書士や社労士が顧問先から相談を受ける典型論点でもあります。そこで本記事では、ニュースを受けて、雇用主側が常に押さえておくべき入管法および労働施策総合推進法上の届出・確認義務と罰則を、一次情報をもとに整理しました。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。入管法および労働関連法令は改正が頻繁に行われ、在留資格の運用も実務通達によって変わることがあります。本記事の内容は執筆時点の情報に基づくものであり、実際の届出・雇用判断にあたっては、必ずe-Gov等の一次情報と、行政書士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

外国人雇用における事業主の基本義務

外国人を雇用する事業主が負う義務の根底には、不法就労の防止と外国人の適正な雇用管理の確保という原則があります。事業主は雇用にあたり、その外国人が日本で就労できる在留資格を有しているか、また活動内容が在留資格の範囲内であるかを事前に確認しなければなりません。この確認を怠り、不法就労者を雇用した場合には不法就労助長罪に問われる可能性があります。さらに、雇用後も外国人の在留状況や雇用状況に関する情報を関係省庁に届け出る義務が課されています。

入管法上の届出義務

特定技能所属機関による届出義務

特定技能の在留資格を持つ外国人を雇用する機関(特定技能所属機関)は、出入国管理及び難民認定法第19条の18に基づき、特定技能雇用契約の変更(軽微な変更を除く)または終了、新たな契約の締結、一号特定技能外国人支援計画の変更などが生じた場合、出入国在留管理庁長官に届け出る義務があります。受け入れている特定技能外国人の氏名や活動内容、支援計画の実施状況など、在留管理に必要な事項についても届出が必要です。

その他の所属機関による届出努力義務

特定技能外国人以外の在留資格を持つ中長期在留者を受け入れている公私の機関については、入管法第19条の17により、受入れの開始・終了、その他の受入れ状況に関する事項を出入国在留管理庁長官に届け出るよう「努めなければならない」とされています。これは努力義務であり、特定技能所属機関のような義務とは区別されます。

外国人本人による届出義務(事業主が知っておくべき周辺ルール)

事業主の義務ではありませんが、入管法第19条の16により、中長期在留者本人には、所属機関の名称・所在地変更、機関からの離脱・移籍、契約の終了・新たな契約の締結などが生じた場合、14日以内に出入国在留管理庁長官に届け出る義務があります。届出事項には、氏名、生年月日、性別、国籍・地域、住居地、在留カードの番号などが含まれます(出入国管理及び難民認定法施行規則)。事業主としては、外国人従業員に対し、これらの義務があることを周知し、必要に応じて情報提供を促すことが望まれます。

労働施策総合推進法上の届出・確認義務

外国人雇用状況の届出義務

労働施策総合推進法第28条により、事業主は、新たに外国人を雇い入れた場合、または雇用する外国人が離職した場合に、厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣に届け出なければなりません。この届出は、すべての事業主に課せられた義務です。

届出事項と確認方法

労働施策総合推進法施行規則第10条・第11条により、届出にあたっては以下の事項を確認する必要があります。

  • 雇入れ時・離職時共通:氏名、生年月日、性別、国籍・地域、在留資格、在留期間、在留カードの番号(中長期在留者の場合)、事業所の名称・所在地など
  • 雇入れ時の追加事項:賃金その他の雇用状況に関する事項
  • 資格外活動許可を受けている場合:その旨を確認
  • 特定技能の在留資格の場合:法務大臣が指定する特定産業分野を確認
  • 特定活動の在留資格の場合:法務大臣が指定する活動内容を確認

これらの事項は、在留カード、旅券、在留資格証明書、資格外活動許可書などの書類によって確認しなければなりません。雇用前の在留資格や就労制限の有無の確認は、不法就労助長罪を避ける上で極めて重要です。

届出時期

同施行規則第12条により、届出時期は以下のとおりです。

  • 新たに雇い入れた場合:当該事実のあった日の属する月の翌月10日まで
  • 離職した場合:当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内
  • 雇用保険の被保険者でない外国人:雇入れまたは離職の日の属する月の翌月末日まで

届出は、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)の長に提出することで行います。

義務違反時の罰則

不法就労助長罪(入管法)

事業主が不法就労活動をさせた場合、または不法就労活動をさせるために外国人を自己の支配下においた場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、あるいはその両方が科される可能性があります。これは、外国人の在留資格や就労制限の有無を確認せずに雇用した場合に適用される可能性があります。

外国人雇用状況の届出義務違反(労働施策総合推進法)

労働施策総合推進法第28条に基づく外国人雇用状況の届出を怠った場合、30万円以下の罰金が科されます。

実務上の留意点

外国人材の雇用にあたっては、以下のような点に注意することが望まれます。

  • 雇用前の厳格な確認:在留カードやパスポート等により、在留資格、在留期間、就労制限の有無、資格外活動許可の有無とその範囲を確認します。就労が認められない在留資格(短期滞在、留学(原則)、家族滞在(原則)など)の外国人や、在留期間を超過している外国人を雇用することは、不法就労助長罪に該当する可能性があります。
  • 在留資格変更時の対応:雇用後に在留資格が変更された場合は、その都度、就労の可否や範囲を再確認し、必要に応じて届出内容を更新します。
  • 特定技能外国人の雇用:特定技能所属機関としての届出義務を十分に理解し、確実に履行する必要があります。
  • 届出の確実な実施:雇入れ・離職の都度、定められた期限内に公共職業安定所へ提出します。
  • 最新情報の確認:法令や制度は改正される可能性があるため、厚生労働省や出入国在留管理庁のウェブサイト等で常に最新の情報を確認することが重要です。

条文の原文も、その場で確認できます

入管法・労働施策総合推進法の該当条文と一次情報を、AIが整理して提示します。実務での確認にお役立てください。

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よくある質問

Q. 外国人雇用状況の届出は、アルバイトやパートでも必要ですか?

労働施策総合推進法第28条は、雇い入れた外国人について雇用形態の限定を設けていません。届出は事業主の義務とされており、雇用保険の被保険者でない外国人についても、雇入れまたは離職の日の属する月の翌月末日までに届け出ることとされています(同施行規則第12条)。詳細は厚生労働省の案内もご確認ください。

Q. 在留資格の確認は、どの書類で行えばよいですか?

労働施策総合推進法施行規則第11条により、中長期在留者については在留カードによって確認することとされています。あわせて、資格外活動許可を受けている場合はその許可書、特定技能の場合は指定された特定産業分野、特定活動の場合は指定された活動内容を確認する必要があります。

Q. 届出を怠った場合、どのような罰則がありますか?

労働施策総合推進法第28条に基づく外国人雇用状況の届出を怠った場合、30万円以下の罰金が科されます。また、在留資格や就労制限の確認を怠って不法就労者を雇用した場合は、入管法上の不法就労助長罪として3年以下の懲役または300万円以下の罰金、あるいはその両方が科される可能性があります。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。