電気事業を営むには、事業開始前に経済産業大臣への届出が必要です。原子力発電所を設置・変更する場合は、これに加えて原子炉等規制法に基づく原子力規制委員会の許可・認可が求められ、極めて厳格な審査を経ることになります。

2026年、原発リプレース(建て替え)への公的融資を可能にする法改正案が参議院委員会で全会一致により可決されたと報じられました。エネルギー政策の転換点となる動きですが、そもそも発電事業を営むにあたって法的にどのような届出・許認可が必要なのかは、電力・設備工事の関係事業者にとって押さえておきたい基本論点です。そこで今回は、電気事業法における発電事業の届出義務と、原子力発電所の設置・変更に関する許認可手続きを、条文ベースで整理しました。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。電気事業法および原子炉等規制法の運用は、経済産業省令・原子力規制委員会規則によって細かく規定され、実務では個別事情に応じた解釈が必要です。最終判断は必ず一次情報および専門家(弁護士・行政書士等)にご確認ください。

発電事業者の届出義務(電気事業法)

電気事業法第27条の27により、発電事業を営もうとする者は、経済産業大臣に対して所定事項の届出義務を負います。事業の透明性を確保し、電力の安定供給に向けた適切な監督を行うための仕組みです。

届出事項

届出が求められる事項は、次のとおりです。

  • 氏名または名称および住所(法人の場合は代表者の氏名も含む)
  • 主たる営業所その他の営業所の名称および所在地
  • 発電事業の用に供する電気工作物に関する事項
    • 発電用:設置場所、原動力の種類、周波数、出力
    • 蓄電用:設置場所、周波数、出力、容量
  • 事業開始の予定年月日
  • その他経済産業省令で定める事項(電話番号・電子メールアドレス等の連絡先、特定発電等用電気工作物ごとの接続最大電力、火力発電の場合の燃料の種類、運転開始の予定年月日など)

省令で定める事項の詳細は、電気事業法施行規則第45条の19に規定されています。

新規届出の手続き

発電事業を営もうとする者は、事業開始前に、様式第三十一の十七の「発電事業届出書」を経済産業大臣に提出します。あわせて、発電事業の用に供する電気工作物の概要を記載した書面、一般送配電事業者等への供給契約がある場合はその契約書の写し、届出者が推進機関の会員でない場合は加入手続きをとったことを証する書類などを添付します。

変更届出の期限

届出事項に変更が生じた場合の届出期限は、変更の内容によって異なります。

  • 発電事業の用に供する電気工作物の出力が10万キロワット以上減少する変更:変更の9か月前まで
  • 電気工作物に関するその他の変更:変更の10日前まで
  • 氏名・住所・営業所などの変更:遅滞なく

変更届出には、様式第三十一の十八を用いて、変更の予定年月日および変更理由を記載します。特に出力減少の届出は9か月前という長い前倒し期限が設定されているため、計画段階からの準備が必要です。

原子力発電所の設置・変更に必要な許認可(原子炉等規制法)

原子力発電所の設置・変更は、その安全確保の重要性から、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制法)に基づき、原子力規制委員会の厳格な許認可を受ける必要があります。

発電用原子炉の設置許可

発電用原子炉を設置しようとする者は、原子力規制委員会の許可を受けなければなりません(原子炉等規制法第43条の3の5)。許可は工場または事業所ごとに受ける必要があり、申請書には次の事項を記載します。

  • 氏名または名称および住所
  • 使用の目的
  • 発電用原子炉の型式、熱出力および基数
  • 発電用原子炉を設置する工場・事業所の位置
  • 施設の位置・構造・設備
  • 工事計画
  • 核燃料物質の種類および年間予定使用量
  • 使用済燃料の処分方法
  • 放射線管理、事故対処体制、品質管理体制

申請にあたっては、原子炉等規制法施行令第20条の2により、資金調達計画書その他原子力規制委員会規則で定める書類を添付します。

設置に係る変更許可

設置許可を受けた事項を変更しようとする場合も、原子力規制委員会の変更許可を受ける必要があります(原子炉等規制法施行令第20条の3)。申請書には、変更に係る工場・事業所の名称、変更内容、変更理由、工事を伴う場合はその工事計画を記載します。

設計及び工事の計画の認可

発電用原子炉施設の設置または変更の工事に着手する前に、その設計および工事の計画について原子力規制委員会の認可を受ける必要があります(原子炉等規制法第43条の3の9)。認可の要件は、計画が設置許可の内容に適合していること、および発電用原子炉施設が技術上の基準に適合していることです。

認可を受けた計画を変更する場合も原則として認可が必要ですが、原子力規制委員会規則で定める軽微な変更は届出で足ります。また、災害等やむを得ない一時的な工事の場合は認可不要ですが、工事開始後遅滞なく届け出る必要があります。

電気事業法に基づく工事計画の届出も別途必要

原子力発電所は事業用電気工作物であるため、電気事業法第48条に基づく工事計画の届出も必要となります。主務省令で定める工事をしようとする者は、その工事の計画を主務大臣に届け出なければならず、届出が受理された日から30日を経過した後でなければ工事を開始できません。ただし、主務大臣が要件適合と認める場合は期間を短縮できます。

このように、原子力発電所の建設・変更は、原子炉等規制法に基づく許可・認可と、電気事業法に基づく工事計画の届出という、複数の法令にまたがる手続きを並行して進める必要があります。

条文の原文も、その場で確認できます

電気事業法や原子炉等規制法の条文は改正が重ねられており、一次情報での確認が欠かせません。ことのりなら、キーワードから関連条文と出典を一度に取得できます。

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よくある質問

発電事業の届出に手数料はかかりますか?

電気事業法および施行規則には、発電事業の届出に関する手数料の規定は明記されていません。ただし、実務上の必要書類の作成コスト等は別途発生し得るため、事業計画の段階で行政書士等の専門家に確認することをおすすめします。

発電事業の変更届出は、いつまでに出せばよいですか?

変更の内容によって期限が異なります。電気工作物の出力が10万キロワット以上減少する変更は変更の9か月前まで、電気工作物に関するその他の変更は変更の10日前まで、氏名や住所など電気工作物以外の変更は遅滞なく届け出る必要があります(電気事業法施行規則第45条の19)。

原子力発電所を建設する場合、電気事業法上の手続きは不要ですか?

不要ではありません。原子力発電所は事業用電気工作物にあたるため、原子炉等規制法に基づく設置許可・変更許可・工事計画の認可に加えて、電気事業法第48条に基づく工事計画の届出も必要です。届出は工事開始の30日前までに行い、届出受理日から30日を経過した後に工事を開始することが原則です。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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