2026年、改正種苗法が国会で成立し、農産物の品種登録前の海外への輸出が規制されることになりました(改正種苗法が成立、農作物の品種登録前の輸出規制で海外流出防止(Google News))。高級ブドウなど日本で開発された品種が無断で海外に持ち出される事案が相次いだことを背景に、育成者権の保護を強化する内容です。

そこで、そもそも「育成者権」とは何か、品種登録の手続きはどうなっているのか、そして登録品種を農業者が自家増殖する場合のルールはどう扱われているのかを、ことのりで実際に検索し、種苗法の条文にあたって整理しました。本記事では、育成者権の効力範囲・存続期間・例外規定、品種登録の要件と手続き、2020年改正で導入された海外流出防止や自家増殖の扱いまでを、条文と出典リンク付きで確認していきます。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。 種苗法は農業者・種苗業者・農産物を扱う事業者の権利義務に直接関わる法令であり、個別の品種の登録状況、利用許諾契約の要否、輸出制限の適用範囲などは、事案ごとに異なります。最終判断は一次情報および専門家に確認してください。

育成者権とは何か

育成者権とは、品種登録を受けた品種(登録品種)およびその登録品種と特性により明確に区別されない品種を「業として」利用する権利を、育成者権者が専有する権利です(種苗法第20条)。「業として」の利用には、種苗の生産・調整・譲渡・輸出入などが含まれます。

さらに、育成者権の効力は、登録品種から農林水産省令で定める方法(変異体の選抜、戻し交雑、遺伝子組換えなど)により育成され、主たる特性を保持しつつ一部の特性が変化した品種や、繁殖のために常に登録品種の植物体を交雑させる必要がある品種にも及ぶ、と条文で定められています(種苗法第20条)。派生品種にも権利が及ぶ点は、実務上の重要な論点です。

育成者権はいつ発生し、何年続くのか

育成者権は品種登録により発生します(種苗法第19条)。存続期間は、品種登録の日から原則25年、一部の品種(第4条第2項に規定する品種)については30年です(種苗法第19条)。

品種登録を受けるための要件と手続き

品種登録の3要件(区別性・均一性・安定性)

品種登録を受けるには、種苗法第3条が定める次の要件を満たす必要があります。

  • 区別性:品種登録出願前に日本国内または外国において公然知られた他の品種と、特性の全部または一部によって明確に区別できること
  • 均一性:同一の繁殖の段階に属する植物体の全てが、特性の全部において十分に類似していること
  • 安定性:繰り返し繁殖させた後においても、特性の全部が変化しないこと

出願手続き

品種登録を受けようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、出願者の氏名・住所、出願品種の属する農林水産植物の種類、品種の名称、保持していると考える出願品種の特性、育成をした者の氏名などを記載した願書を農林水産大臣に提出しなければなりません(種苗法第5条)。願書には、出願品種の特性を証明する説明書や植物体の写真などの資料を添付する必要があり、育成者が複数いる場合は共同で出願します。

品種登録簿への登録

農林水産大臣は、拒絶される場合を除き、品種登録をしなければなりません(種苗法第18条)。品種登録は、農林水産省に備える品種登録簿に、品種登録の番号・年月日、植物の種類、品種の名称、審査特性、育成者権の存続期間、品種登録を受ける者の氏名・住所などを記載して行われます(種苗法第18条)。品種登録簿には、育成者権や専用利用権の設定・移転・消滅などの事項も登録されます(種苗法第52条)。

育成者権の効力が及ばない範囲(例外)

育成者権は強力な権利ですが、種苗法第21条で効力が及ばない範囲が定められています。

  • 新品種の育成その他の試験または研究のためにする品種の利用
  • 登録品種の育成方法についての特許権を有する者などが、その特許に係る方法により種苗を生産・利用する行為
  • 上記特許権の消滅後における同様の行為
  • 上記種苗を用いることにより得られる収穫物の生産・譲渡・輸出入等
  • 上記収穫物に係る加工品の生産・譲渡・輸出入等

また、育成者権者・専用利用権者・通常利用権者などによって登録品種等の種苗、収穫物、加工品が譲渡された場合、その譲渡されたものの利用には育成者権の効力は及びません(種苗法第21条)。これは、いわゆる「権利消尽」の考え方に沿った規定です。

自家増殖の扱い(2020年改正のポイント)

農業現場で特に注目されているのが、農業者が登録品種の種苗を購入し、その収穫物から次期作のための種苗を自家増殖して利用する行為の扱いです。

この点について、種苗法第21条第2項ただし書では、「当該登録品種等の種苗を生産する行為」は、育成者権の効力が及ばない範囲の例外とされています。つまり、登録品種の種苗を生産する行為(自家増殖を含む)は、原則として育成者権の効力が及ぶ範囲であり、育成者権者の許諾が必要となる、という整理です。

ただし、育成者権が及ぶのは「業として」の利用に限られる点は種苗法第20条の建付けから維持されています。個別具体の場面でどこまでが規制対象となるかは、契約の内容や運用によって異なり得るため、登録品種を扱う場合は育成者権者や種苗の販売元との利用許諾条件を事前に確認することが実務上重要です。

海外流出防止・産地形成の特例

今回のニュースにも関わる「海外流出防止」については、種苗法第21条の2に特例が設けられています。品種登録を受けようとする者は、品種登録出願と同時に、次のような事項を農林水産大臣に届け出ることができます。

  • 海外流出防止:出願品種の保護が図られないおそれがある国への種苗の流出を防止するため、指定国以外の国への種苗の輸出や、最終消費以外の目的での収穫物の輸出を制限する
  • 産地形成:出願品種の産地を形成するため、指定地域以外の地域での収穫物の生産を制限する

これらの届出事項は公示され、公示された日の翌日以降は、これらの行為にも育成者権の効力が及ぶことになります。また、この特例が適用される場合、種苗の譲渡や展示・広告を行う際には、制限が付されている旨とその内容を表示する義務も定められています(種苗法第21条の2)。流通業者や販売者にとっては、新たな管理業務となる可能性があります。

条文の原文も、その場で確認できます

種苗法の育成者権や自家増殖、輸出制限の特例について、条文そのもの・出典リンク付きの調査結果を確認したい方は、ことのりで実際の検索結果をご覧ください。

種苗法・育成者権をことのりで調べる

よくある質問

育成者権はどれくらいの期間続きますか?

種苗法第19条により、育成者権の存続期間は品種登録の日から原則25年です。ただし、第4条第2項に規定する品種については30年とされています。育成者権自体は、品種登録によって発生します。

試験研究のために登録品種を利用する場合も、育成者権者の許諾が必要ですか?

種苗法第21条第1項第1号により、新品種の育成その他の試験または研究のためにする品種の利用には、育成者権の効力は及びません。したがって、この範囲内であれば育成者権者の許諾なしに利用できる、と条文上は整理されています。具体的にどこまでが「試験・研究のための利用」に当たるかは、個別の事案ごとに慎重な検討が必要です。

登録品種を海外へ輸出することはできますか?

原則は種苗法第20条の下で育成者権者が業としての利用(輸出を含む)を専有します。加えて、種苗法第21条の2により、出願品種の保護が図られないおそれがある国への種苗流出を防止するために、育成者権者が品種登録出願と同時に届け出ることで、指定国以外への種苗輸出や最終消費以外を目的とする収穫物の輸出を制限できる仕組みが設けられています。届出が公示されると、これらの行為にも育成者権の効力が及びます。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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