障害者雇用促進法の改正動向を踏まえ、企業向けに法定雇用率や合理的配慮などの実務対応を解説する無料ウェビナーの開催が報じられました。中小企業の人事・労務担当者を主対象とする内容で、法定雇用率や合理的配慮への関心の高さがうかがえます。

そこで本記事では、事業主が押さえておくべき「法定雇用率達成義務」「合理的配慮の提供義務」「障害者雇用納付金の仕組み」の3点について、障害者雇用促進法の条文を実際に「ことのり」で調べた結果をもとに、実務のポイントを整理します。

本記事は、AI法令調査ツール「ことのり」で実際に検索した結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した参考情報です。障害者雇用は制度改正や政令改正が段階的に行われる分野であり、雇用率や算定方法の詳細は今後変更される可能性があります。最終判断は一次情報(e-Gov法令検索など)と社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

障害者雇用促進法の全体像

障害者の雇用の促進等に関する法律は、障害者の職業の安定を図ることを目的に、事業主に対して雇用機会の確保と職場環境の整備を求めています。その中核となるのが、一定規模以上の事業主に課される「法定雇用率」の達成義務と、障害者に対する「合理的配慮」の提供義務です。

これらの義務の実効性を担保する仕組みとして、法定雇用率未達成の事業主から「障害者雇用納付金」を徴収し、その財源をもとに障害者を雇用する事業主への調整金や助成金を支給する制度が設けられています。事業主間の経済的負担を調整しつつ、社会全体で障害者雇用を促進する設計です。

法定雇用率達成義務の内容

基本ルールと現在の雇用率

障害者雇用促進法第43条は、事業主(国及び地方公共団体を除く)に対し、雇用する対象障害者である労働者の数が「雇用する労働者の数に障害者雇用率を乗じて得た数(法定雇用障害者数)」以上となるようにすることを求めています。障害者雇用率は労働者総数に対する対象障害者の割合を基準として設定され、少なくとも5年ごとに見直されます。

具体的な数値は、障害者の雇用の促進等に関する法律施行令第9条により、100分の2.7(2.7%)と定められています。

雇用障害者数の算定方法

同法第43条では、算定にあたって次のような取扱いが規定されています。

  • 短時間労働者(週所定労働時間が通常の労働者より短く、かつ厚生労働大臣の定める時間数未満の常時雇用労働者)は、その一人をもって厚生労働省令で定める数の対象障害者に相当するとみなす。
  • 重度身体障害者または重度知的障害者である労働者(短時間労働者を除く)は、その一人をもって政令で定める数の対象障害者に相当するとみなす。
  • 重度身体障害者または重度知的障害者である短時間労働者については、上記とは別の算定方法が定められている。

報告義務

常時、厚生労働省令で定める数以上の労働者を雇用する事業主は、毎年1回、対象障害者である労働者の雇用に関する状況を厚生労働大臣に報告する義務があります(同法第43条)。

合理的配慮の提供義務

募集・採用時の配慮

障害者雇用促進法第36条の2は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、障害者からの申出により、当該障害者の障害の特性に配慮した必要な措置を講じることを事業主に義務づけています。

採用後の配慮

同法第36条の3は、雇用する障害者である労働者について、均等な待遇の確保や能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するため、障害の特性に配慮した職務の円滑な遂行に必要な施設の整備、援助を行う者の配置その他の必要な措置を講じるよう求めています。

「過重な負担」の考え方

いずれの義務も、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなるときは、この限りではないとされています(第36条の2第36条の3ただし書)。過重な負担にあたるかは、事業活動への影響、費用、企業規模、財政状況、代替措置の有無などを総合的に考慮して個別に判断されるため、厚生労働省が示すガイドラインや事例集を参照しつつ、当事者との丁寧な対話が求められます。

障害者雇用納付金の仕組み

目的と徴収義務

同法第53条は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(機構)が、障害者雇用調整金や各種助成金の支給、障害者雇用促進事業に要する費用に充てるため、事業主から毎年度、障害者雇用納付金を徴収することを定めています。事業主にはこの納付金を納付する義務があります。

納付金の額の算定

同法第54条によれば、納付金の額は、各年度につき、調整基礎額に「当該年度に属する各月ごとにその初日における雇用労働者数に基準雇用率を乗じて得た数(1人未満の端数は切り捨て)」の合計数を乗じて算定します。調整基礎額は、障害者を雇用するために通常必要とされる特別費用(施設整備費、適正な雇用管理に必要な措置費用など)の平均額を基準として政令で定められます。

申告・納付の手続

同法第56条は、事業主に対し、各年度ごとに納付金の額等を記載した申告書を、翌年度の初日から45日以内に機構へ提出し、同じ期限までに納付金を納付することを求めています。申告書には各事業所ごとの労働者数や対象障害者である労働者数などを記載した書類を添付する必要があります。申告書の提出がない場合や記載に誤りがある場合、機構が納付金の額を決定し、事業主に納入の告知を行います。

条文の原文も、その場で確認できます

「うちの規模で法定雇用率はどう計算するか」「合理的配慮の条文を原文で確認したい」など、実務で条文を当たりたい場面が多い分野です。ことのりでそのまま検索してみてください。

障害者雇用促進法の義務をことのりで調べる

よくある質問

現在の法定雇用率は何%ですか?

障害者の雇用の促進等に関する法律施行令第9条により、障害者雇用率は100分の2.7(2.7%)と定められています。障害者雇用率は少なくとも5年ごとに見直される仕組みのため、今後の改正動向も継続的に確認することが望まれます。

合理的配慮を提供しなくてよい場合はありますか?

第36条の2および第36条の3のただし書により、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなるときは、その限りではないとされています。ただし、過重な負担かどうかは、事業活動への影響・費用・企業規模・財政状況・代替措置の有無などを総合的に考慮して個別に判断されます。

納付金の申告・納付はいつまでに行う必要がありますか?

同法第56条により、事業主は各年度に係る納付金の額等を記載した申告書を「翌年度の初日から45日以内」に独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構へ提出し、同じ期限までに納付金を納付する必要があります。申告書には各事業所ごとの労働者数や対象障害者である労働者数などを記載した書類を添付します。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

関連する「使い方」ページ

関連する法令コラム