結論:令和7年司法試験 短答式試験(民法)第15問(根抵当権)でも、AI法令検索「ことのり」の正誤判定は5記述すべて法務省公表の正解と一致しました。導かれる解答は「3」(イとウが誤り)で、法務省公表の正解(3)と一致します。

根抵当権は「398条の2」から「398条の22」まで枝番条文がずらりと並ぶ、条文を引くだけでも骨が折れる分野です。検索ツールの真価が問われる問題と言えます。前回は第5回(抵当権の消滅)です。

本記事は、AI法令検索「ことのり」(本番稼働中のサービスそのもの)に実際に検索を実行させた結果(関連条文・出典リンク付き)をもとに編集した検証記録です。試験問題は法務省公表の「令和7年司法試験 短答式試験問題集[民法]」から、正解は同「民法の正解及び配点」から引用しています。本記事は特定の試験対策・法的助言を目的とするものではありません。実際の判断にあたっては、必ず最新の条文や一次情報、必要に応じて専門家にご確認ください。

検証の方法

方法はシリーズ共通です。問題の記述ア〜オを1つずつ、「次の記述は、現行法令に照らして正しいですか、誤っていますか。根拠となる条文を挙げて判定してください」という形で本番稼働中のことのりにそのまま入力し、返ってきた判定を法務省公表の「正解及び配点」と照合しました。プロンプトの工夫・再試行・人間による誘導はありません。

第15問の内容(根抵当権)

第15問は、根抵当権に関する次のアからオまでの各記述のうち「誤っているものの組み合わせ」を選ぶ問題です(配点2点。出典:法務省「令和7年司法試験 短答式試験問題集[民法]」)。

ア.根抵当権の担保すべき債権の範囲には、当事者の合意により、特定の継続的取引契約から生ずる債権に加えて、設定時に現に発生している特定の債権を含めることができる。

イ.元本の確定前において、根抵当権の担保すべき債権の範囲に含まれる現に発生している債権について全て弁済をして債務者に対する求償権を取得した第三者は、弁済による代位によって、その根抵当権を行使することができる。

ウ.根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び遅延損害金を通算した最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

エ.元本の確定後において現に存する債務の額が根抵当権の極度額を超えるときは、その根抵当権の設定者である物上保証人は、極度額に相当する額を根抵当権者に払い渡して、その根抵当権の消滅請求をすることができる。

オ.元本の確定前においても、根抵当権者は、先順位の抵当権者からその順位の放棄を受けることができる。

ことのりの判定結果:5記述すべて正解と一致

記述ことのりの判定挙げた主な根拠条文法務省正解との照合
正しい民法398条の2の解釈(判例・通説)一致
誤り民法398条の7第1項一致
誤り民法398条の3第1項一致
正しい民法398条の22第1項一致
正しい民法376条・398条の15一致

「誤り」と判定されたのはイとウ。組み合わせは選択肢3となり、法務省公表の正解(3)と一致しました。

ア:特定の債権も範囲に含められる → 「正しい」

この記述は条文に直接の明文がなく、民法398条の2の解釈として判例・通説で認められている論点です。ことのりは「直接の根拠条文があるわけではないが、解釈・実務として広く認められている」と、明文と解釈の区別を明示した上で「正しい」と判定しました。

イ:確定前に全額弁済した第三者は代位で根抵当権を行使できる → 「誤り」

ことのりは民法398条の7第1項(元本確定前に債務者のために弁済した者は根抵当権を行使することができない)を引いて「誤り」と判定しました。根抵当権の付従性の希薄さが現れる、この分野の代表的なひっかけです。

ウ:最後の2年分しか行使できない → 「誤り」

ことのりは民法398条の3第1項により、根抵当権は極度額を限度として利息・損害金の全部を担保し、普通抵当権の「最後の2年分」制限(375条)は適用されないとして「誤り」と判定しました。

エ:物上保証人は極度額を払い渡して消滅請求できる → 「正しい」

ことのりは民法398条の22第1項(確定後、債務額が極度額を超えるときの根抵当権消滅請求)を引いて「正しい」と判定しました。

オ:確定前でも順位の放棄を受けられる → 「正しい」

ことのりは民法376条民法398条の15を併せて引き、根抵当権者が先順位者から順位の放棄を受けることは元本確定の前後を問わず可能として「正しい」と判定しました。

今回の見どころ:明文のない論点で「解釈です」と明示した

記述アについて、ことのりが「条文に直接の根拠があるわけではなく、解釈・実務として認められている」と明文と解釈を区別して示したのは、リーガルリサーチの道具として重要な振る舞いです。何が条文に書いてあり、何が解釈なのかが分かれば、利用者は確認すべき先(条文か、判例・文献か)を正しく選べます。

シリーズ累計成績

▶ 検証シリーズの一覧・累計スコアを見る

令和7年司法試験 短答式試験(民法)のうち条文知識を問う10問(第1・2・5・14・15・25・28・32・34・36問)・計50記述で同じ検証を行った結果は次のとおりです。

  • 記述単位の正誤判定:50問中47問が法務省正解と一致
  • 問題単位(組合せ選択肢の導出):10問中7問正解

正解できなかった3問(第25・28・36問)も含めて、全問をこのシリーズで公開します。うまくいった例だけを選んで載せることはしません。第1回はこちら

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よくある質問

根抵当権は普通の抵当権と何が違うのですか?

普通の抵当権が特定の債権を担保するのに対し、根抵当権は継続的な取引から生じる不特定の債権を極度額の範囲で担保します(民法398条の2以下)。金融実務で広く使われています。

「最後の2年分」の制限は根抵当権にもありますか?

ありません。普通抵当権の利息等は最後の2年分に制限されますが(民法375条)、根抵当権は極度額までなら利息・損害金の全部が担保されます(民法398条の3)。本問でことのりが正確に判定した論点です。

検証の再現はできますか?

できます。本番のことのりに記事中の記述をそのまま入力すれば、どなたでも同じ検証を再現できます。

出典(一次情報)

※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。検証結果は記載の問題・時点におけるものであり、すべての検索で同等の結果を保証するものではありません。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。

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