結論:令和7年司法試験 短答式試験(民法)第34問(相続の承認及び放棄)でも、AI法令検索「ことのり」の正誤判定は5記述すべて法務省公表の正解と一致しました。導かれる解答は「4」(ウとエが正しい)で、法務省公表の正解(4)と一致します。
相続放棄は、士業への相談が最も多いテーマの一つです。「放棄したら子が代襲するのか」「未成年者の放棄は取り消せるのか」など、実際の相談で頻出する論点がそのまま並んだ問題でした。前回は第8回(特別養子縁組)です。
検証の方法
方法はシリーズ共通です。問題の記述ア〜オを1つずつ、「次の記述は、現行法令に照らして正しいですか、誤っていますか。根拠となる条文を挙げて判定してください」という形で本番稼働中のことのりにそのまま入力し、返ってきた判定を法務省公表の「正解及び配点」と照合しました。プロンプトの工夫・再試行・人間による誘導はありません。
第34問の内容(相続の承認及び放棄)
第34問は、相続の承認及び放棄に関する次のアからオまでの各記述のうち「正しいものの組み合わせ」を選ぶ問題です(配点2点。出典:法務省「令和7年司法試験 短答式試験問題集[民法]」)。
ア.被相続人Aの子Bが相続の放棄をした場合において、Bの子CがAの直系卑属であるときは、Cは、Bを代襲して相続人となる。
イ.15歳に達している未成年者が法定代理人の同意を得ないでした相続の放棄は、取り消すことができない。
ウ.家庭裁判所に申述が受理された相続の放棄は、撤回することができない。
エ.相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。
オ.相続人Aが相続の放棄をした場合であっても、次順位の相続人Bが相続の承認をした後に、Aが相続財産の全部を私に消費したときは、Aは、単純承認をしたものとみなされる。
ことのりの判定結果:5記述すべて正解と一致
| 記述 | ことのりの判定 | 挙げた主な根拠条文 | 法務省正解との照合 |
|---|---|---|---|
| ア | 誤り | 民法887条2項・939条 | 一致 |
| イ | 誤り | 民法5条2項・919条2項 | 一致 |
| ウ | 正しい | 民法919条1項 | 一致 |
| エ | 正しい | 民法920条 | 一致 |
| オ | 誤り | 民法921条3号ただし書 | 一致 |
「正しい」と判定されたのはウとエ。組み合わせは選択肢4となり、法務省公表の正解(4)と一致しました。
ア:放棄したら子が代襲相続する → 「誤り」
ことのりは民法887条2項の代襲原因(死亡・欠格・廃除)に放棄が含まれないこと、民法939条により放棄者は初めから相続人でなかったものとみなされることを引いて「誤り」と判定しました。一般の方の誤解が最も多い相続論点の一つです。
イ:未成年者が同意なくした放棄は取り消せない → 「誤り」
ことのりは民法5条2項(同意のない未成年者の法律行為は取り消せる)と民法919条2項(撤回禁止は総則編による取消しを妨げない)を組み合わせて「誤り」と判定。「撤回」と「取消し」の区別という、この問題の核心を正確に切り分けました。
ウ:受理された放棄は撤回できない → 「正しい」
ことのりは民法919条1項(熟慮期間内でも撤回できない)を引いて「正しい」と判定しました。
エ:単純承認したら無限に権利義務を承継 → 「正しい」
ことのりは民法920条の文言そのままであるとして「正しい」と判定しました。
オ:次順位者の承認後に私消費しても単純承認とみなされる → 「誤り」
ことのりは民法921条3号ただし書(放棄によって相続人となった者が承認した後は、この限りでない)を引いて「誤り」と判定。本文だけ読むと引っかかる、ただし書まで読み込めているかを試す記述でした。
今回の見どころ:「ただし書」と「準用関係」を読み切った
本問の5記述のうち3つ(イ・オと、アの939条との組合せ)は、条文の本文だけでなくただし書や他の条文との関係まで読まないと正誤を誤る構造でした。条文の一部だけを根拠に判定する癖があると全滅しかねない問題で5/5だったことは、検索結果の条文を最後まで読んで判定していることの裏付けと言えます。
シリーズ累計成績
令和7年司法試験 短答式試験(民法)のうち条文知識を問う10問(第1・2・5・14・15・25・28・32・34・36問)・計50記述で同じ検証を行った結果は次のとおりです。
- 記述単位の正誤判定:50問中47問が法務省正解と一致
- 問題単位(組合せ選択肢の導出):10問中7問正解
正解できなかった3問(第25・28・36問)も含めて、全問をこのシリーズで公開します。うまくいった例だけを選んで載せることはしません。第1回はこちら。
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この問題の論点を実際に検索してみるよくある質問
相続放棄をすると、自分の子どもが代わりに相続するのですか?
しません。代襲相続が起きるのは死亡・欠格・廃除の場合で、放棄は含まれません(民法887条2項)。放棄した人は初めから相続人でなかったものとみなされます(939条)。本検証でことのりが正確に判定した論点です。
一度した相続放棄は取り消せますか?
家庭裁判所に受理された放棄は撤回できません(民法919条1項)。ただし未成年者が法定代理人の同意なくした放棄など、取消原因がある場合の取消しは可能です(919条2項)。「撤回」と「取消し」の区別が重要です。
検証の再現はできますか?
できます。本番のことのりに記事中の記述をそのまま入力すれば、どなたでも同じ検証を再現できます。
※本記事はAIによる調査支援を活用して作成した参考情報です。検証結果は記載の問題・時点におけるものであり、すべての検索で同等の結果を保証するものではありません。制度の詳細や最新の取扱いは、必ず一次情報および専門家にご確認ください。